2007.8.22
日本の子供と外国の子供



                                                                                    増田 次郎


バタバタと雑用に追われ、すっかりご無沙汰してしまいました。

ご無沙汰している間に年齢が1才増えて79才になりました。

7月4日の産経新聞に「若者のメンタルヘルスケアの充実を」と題する、精神科医の和田 秀樹先生の文章が

載っていました。先生は「イジメが原因で自殺者が大勢出ている」という話に疑問を投げかけておられます。

小中高校生の自殺は、生徒全数と比較すると4万5,000人に1人しかいない。イジメが横行しているといわれる

のに、自殺するのはこのごく一部だという。これで大騒ぎをしたら、大多数の子供から発達のチャンスを奪う

ことになりかねない。というのが先生の主張です。学校の環境を変えるより、ストレスに弱い子供へのメンタ

ルヘルス・ケア・システムの充実をと先生は説いておられます。


またかつて青少年が競争下になく理想的と思われた欧米諸国で、青少年の自殺が急増していた。

ところが受験競争が厳しかった日本では、逆に自殺率が低下していた。ゆとり教育と自殺の増加に相関関係が

あるのかないのか、統計学的に確認する必要があると先生は指摘されています。

問題はストレスに耐える力が衰えてきていることにあるのかのかも知れません。
 

われわれが子供の時は、日本は貧乏でした。

私が学校で麦飯とふかし芋を半分ずつ詰めた弁当を食べていたら、「いいものを喰っているな」と羨ましがら

れたことがあります。今の日本の食料事情はよすぎます。


ところが同じ地球に住んでいて、アフリカの女の子は、学校に行かずに一家の飲み水を共同井戸に汲みに行っ

ていると新聞記事に書いてありました。それも浅い井戸で、家畜の糞尿まで混ざっている水を。

欧州に住む友人の話で、お友達から頼まれて子供たちを預かったら、好き嫌いが激しくすごいお行儀の悪さだ

ったと聞きました。自分の仕事も大切でしょう。ボランティアも結構なことです。しかし一番大切なことは

自分の子供の将来ではないでしょうか。人間も哺乳類の一種。当然子孫繁殖はきわめて重要な本能の一つ。
 
こういう話が例外だとよいのですが。

私は多分例外だと思っています。ミクシィで、子育てをしている若いお母さんのお話しをよく読みます。

町を歩いていたり、電車に乗っていたりすると小さいお子さんを連れた若いお母さんによく会います。

ほとんどの方が一生懸命、頑張っていらっしゃいます。

子供は親御さんの子供ですが、社会の子供でもあります。

この幼い人たちが、明るい未来を迎えられるように祈るばかりです。

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