2007.1.
4
島 健二さんを悼む



                                                                           増田 次郎



島 健二さんが1月4日早朝になくなられました。享年81才でした。

この約5年間、仲のよい友人として何かにつけ、特にお酒を飲むときはほとんどと言ってよいほど、行動を共に

してきました。彼は長年尊厳死協会の会員であり、近代医学に抜きがたい不信感をもっていました。

端的に言って病院大嫌い、手術などとんでもないという考えの持ち主でした。

私がそんなに酒を飲んでは駄目だとか、もう少し運動した方がいいよといっても、絶対に聞き入れませんでした。


12月28日に血糖値が500を超え、いつ脳の血管が切れても、失明してもおかしくないと医師から告げられ

ても、絶対に入院したくないと頑張りました。

最後に私が「年末年始を前にして、もし休みの間に危篤に陥ったら、施設管理者には大変な苦労を強いることに

なる。それでも入院したくないと言い張るなら、私は貴方との友達をやめる」と強引に入院してもらいました。


病院で健康的な食事をし、酒を飲めない生活していることが効果を現し、比較的元気になっておられました。

私も、ほかの方も、これは大丈夫だ。1月10日頃には退院できるだろうと思っていました。

ところが今日1月4日早朝、突然重態に陥ったとの知らせを受け、病院に駆けつけたときはもう意識がなく、

間もなく他界されました。残念ではありますが、入院から丁度1週間。

病院嫌いだった島さんにとっては、苦痛が少なく、入院が短期間で終わったことは、かえってよかったなと思っ

ています。

長年我々のエッセイをご愛読頂き、有り難うございました。

私一人になってしまいましたが、引き続きこの欄に拙文を掲載させて頂くつもりでおります。

今後ともよろしくお願いいたします。
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