2006.9.8
奄美の話



                                                                        増田 次郎


遊びに仕事に忙しく、すっかりご無沙汰してしまいました。申し訳ありません。

「申し訳ないで済むなら警察はいらないよ」などと怖い顔をなさらないで下さい。

奄美直行便(料金が一番安い)は1日1往復だけです。

8月28日早朝8:20に羽田を出発し、11:00頃奄美大島空港に到着しました。

奄美大島はかなり大きな島(日本の離島では五番目に大きい)ですが、その人口は約7万人で誠にのどかな

ところです。悪く言えば何もないところだと言うべきかも知れません。
 

何もないところだということがこの島の最大の特色かも知れません。静かなことは確かです。

波の音、鳥やセミの声。夜になると暗い夜空に星が一杯見えます。

何もないといっても飲食店は結構あります。

よくこんなところで商売になるものだと思うような場所にお店があり、中には結構美味しい店があります。


沖縄に近いので言葉は(島口といいます)かなり沖縄に近いところがあります。

たとえば沖縄には歓迎を示す言葉が「めんそーれ」ですが、奄美では「いもーれ」です。

冗談かも知れませんが、この「いもーれ」を「いも一札」と読み間違えた人がいるそうです。
 

奄美では、われわれ本土から来た者を「やまんとんちゅ」または「内地人」と呼びます。

地元の人は「あまみんちゅ」です。内地はちょっと大げさではないかと思いますが、面白いですね。


島に定住するようになった人には、UターンとIターンがあります。

実は島の社会はIターンの人々が支えているのだということを聞きました。

50才から60才台のIターンは大変活動的な人が多く、島で飲食店を経営したり、ダイビングのコーチを

したりする方がおられるそうです。私も二、三そういう方にお目にかかりました。

たとえば加計呂麻島で観光ガイドをしておられる寺本薫子さんは、とても気持ちのよい活動的なご婦人です

が、この島で「しまんちゅ」と結婚され観光ガイドとして活躍しておられます。

この方は地元の方でも知らないような史実を掘り下げ、興味深い案内をして下さいました。

お住いは加計呂麻島諸鈍(しょどん)283です。諸鈍は加計呂麻島でももっとも大きな集落だそうです。

その集落に住まれて集落の社会活動、たとえば清掃などにも参加しておられ、「地域にしっかりとけ込んで

おられる」ようにお見受けしました。

Eメールアドレスはktera@orange.ocn.ne.jp、URLがhttp://www.kakeroma.com です。

ご本人の承諾を得てはいませんが、是非こちらにお出での節は寺本さんにガイドをお願いすることをお薦め

します。


寺本さんのお話では、島の南部の海岸にデイゴの並木があります。

この並木の外れにはかつてゴミが捨てられていたそうですが、ここに住み着いたIターンの方がゴミ捨て場

に花を植えられたのでゴミを捨てる人がなくなり、並木の保存に大いに貢献されているとのことでした。

このデイゴ並木は一見の価値があります。樹齢数百年の大木があり、圧倒されました。


私は滞在中、奄美大島北部の龍郷(たつごう)町にある「ティダ結いの家」という小さな民宿に泊まってい

ました。ここは田代佐栄子さんという初老のご婦人が経営しておられます。

彼女は81才になるお母さんと30才になる知能に障害のある息子さんを抱え、孤軍奮闘している「しまん

ちゅ」です。こちらは電話が0997-55-4333、住所は〒894-0411鹿児島県龍郷町赤尾木小伯1747-4で、

Eメールアドレスはtida-yui@po5.synapse.ne.jpです。

海岸に近く、サーフィンのお客様や、身体に障害のある方がよく泊まって下さるといっていました。


9月3日に鹿児島経由で帰ってきました。

鹿児島経由だと金と時間はかかりますが、ほどよい時間に東京に着けるので身体は楽です。

帰ったら手紙、留守電、Eメール(ほとんどがスパム)の洪水で、その後は翻訳で大奮闘をしました。


久しぶりに登場した割には余り面白い話でなく相済みません。

来週には孫が来てくれてパソコンをいろいろ調整してくれます。

しかし面白くないのはパソコンのせいではありませんから、今後果たしていかが相なりまするやら。

次回はもう少し面白い話を書きたいと思います。
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