2006.3.7

冬季オリンピックに思うこと



                                                                                                                      増田 次郎



冬のオリンピックが終わりました。

メダルを
個はとるのだ、いや個はとれるなど、いろいろ強気の発言をした人がいましたが、

終わってみれば荒川静香選手の金メダル
個だけ。

惨敗だと言った人もいましたが、もともとあの程度の実力だったのでしょう。

選手は
位に入賞した岡崎、及川、皆川、村主の各選手、団体女子追い抜きスケートチーム、順位は

位に終わったが女子のカーリングチームなど、皆さんそれなりに一生懸命頑張ったと思っています。


金メダルを取った荒川選手は、対抗馬の選手の演技や点数を見なかったと言っていました。

彼女の発言の中で「フィギュアは点数で勝負が決まるけれど、本当はお客様が見て楽しくならなければ

ならない」という台詞に感心させられました。

彼女が得意とするイナバウアーという演技は点数がつかないのだそうですが、敢えてそれを入れて演技し、

金メダルに輝いたのです。



また女子フィギュアの村主章枝選手は、今回メダルを取れなかったことを反省材料にして次のバンクー

バー大会にも出場すると言っていました。怪我で随分苦しんだようなのに、偉いなと思います。

女子短距離スケートの岡崎朋美選手の頑張りにも敬意を表しました。

年齢のことなど気にしてはいけないなと、つくづく思わされました。



逆に驚き呆れさせられたのは、役員の数の多さです。

ドクター、トレーナー、コーチは必要な人でしょうが、そういうサービス要員には見えないお爺さんが

ぞろぞろトリノまで出かけていたようです。

失礼ですがこの際無料でイタリア旅行とは、不謹慎ではありませんか。

自分が行かなければ選手が困ると自信を持って言える人が何人いたでしょう。


役員だけではありません。

マスコミもあんなに大勢押しかけて、選手を追い回す。

オリンピック委員会に随分高い権利金を払って、莫大な人員を送り込んで放送して、

あれで採算がとれたのでしょうか。



冬季オリンピックが終わって、私なりにいろいろ学んだことがあったような気がします。

たとえばスキーボードのハーフパイプなど現在の世界トップクラスのレベルはどうなのか選手が知らず、

どうしてこんなに低い点数しかつかなかったのか驚いていたようですが、そういう情報不足はコーチや

役員が責任を負うべきでしょう。

日本の欠点として、情報収集能力の欠如が昔からいわれてきました。ここでも日本人の欠点が丸出しに

なったような気がします。



われわれは高がスポーツだと思っていました。

しかしそれに仕事として携わっておられる方にとっては、高がスポーツではなかったはずです。

私はこのエッセーを書く時は、プロのつもりで書いています。

そうでなければ読者の皆様に失礼です。高が耄碌爺のエッセー、されどエッセーです。

NHKではないが、いつも真剣、一直線で行きたいと思います。


さてこの度、綾佳様とおっしゃるご婦人から「そよ風さん」経由で激励のお便りを頂きました。

私と親子以上に年の違う若い方のご支持が得られるとは思っていませんでしたので、光栄これに過ぎる

ものはありません。有り難うございました。

「おだてりゃ豚でも木に登る」と申しますが、喜び極まって「豚も空を飛ぶ」心境です。

今後も惚け防止のため、皆様がお読みになる価値のある文章を一生懸命書きたいと思っています。

ご愛読と問題点、間違いのご指摘をお願い致します。

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