2004.7.26
ピン・コロ・カン


                                                        増田 次郎

暑いの、暑くないの。東京はまさに焦熱地獄です。

何しろ6月のうちから暑く、ついに東京都心で39.5℃の最高記録が出ました。

電力供給は余裕があるそうですが、空梅雨で終わってしまったので水が足りるのかしら

と心配になります。その一方で新潟県と福井県が、こちらは泥水地獄に見舞われました。

お気の毒としかいいようがありません。

全国から大勢のボランティアがお手伝いに現地に乗り込んでおられるそうです。

また宝くじの一等賞金2億円を義捐金としてぽんとお出しになった方があります。

日本人は素晴らしいなと思います。

大麻や有害なドラッグをを常用するバカ、いらいらしたからすかっとしたくて人を刺し

たというバカもいるが、立派な人の方がはるかに多い。嬉しいことです。


さて間もなく76才になる身体障害の老人は、動くのは口ばかり。何の役にも立たず、

誠に不甲斐ないことです。

何分この暑さ、昼間はとても外出できるような状況ではありません。

暇に任せてせめて皆さんに幾分でも涼しいお話をお届けしたいと駄文を書きつづる次第

です。


私の友人にA君という愉快なメル友がいます。

この友人に教えてもらった新語「ピン・コロ・カン」をご披露致します。

ピンピン・コロリという言葉は皆さん既にご存知だと思います。

新語の「ピン・コロ・カン」はピンがピンピン、コロはもちろんコロリの略であります。

カンは呆れたことに棺桶のカンだそうです。

従ってピンピン・コロリの後「棺桶に収まる」というので、誠に行き届いたことです。

ただこう暑くてはとても堪らないので、ピン・コロ・カンは秋になってからにしたいと

思っています。西行さんは「願はくは花の下にて春死なむ、このきさらぎのもちづきの

ころ」と詠まれましたが、私は涼しくなってからなら花の下でなくても、いつでもどこ

でも結構です。なるべくなら暑くもなく寒くもないときに、突如として往生できれば有

り難いと思っています。


しかし私の周辺の皆様は、畏友島様やシルバーヴィラの祐子先生など異口同音に「お前

さんは地獄の鬼に嫌われているから、当分は死なないよ」といじめられます。

もともと極楽に行けるわけがないのですから、地獄に嫌われて受け入れを拒否されれば

この辺でうろうろしているしかありません。

多分ここ暫くはうろうろしているでしょうから、石をぶつけたり、突き飛ばしたりなさ

らぬよう、よろしくお願い致します。                                  目次へ