2003.10.21
退院口上


                                                                                                                  増田  次郎


語り部の爺さんは手術を終わり無事に帰ってきました。
手術そのものはわずか15分ばかりで終わり、拍子抜けするほどのものでした。
しばらくはシルバーヴィラ向山の看護師さんのお手間を煩わし傷口の消毒をしてもらわねば
ならず厄介ですが、仕事は早速再開しています。

今回の入院と手術でいろいろ感激したことがあります。その第一は私がまだ社会で必要とされているらしいということです。病院から帰りメールを開けたら、あちこちから激励のメッセージを多数頂いていました。またアプランドル向山の入居者、スタッフの皆さんから「おめでとう」と声をかけて頂きました。このHPの紙面を借りて心からお礼を申し上げ、これからも何となく間延びした巧まずしてユーモラスな(と皆様がおっしゃって下さいます)雑文をお届けしたいと考えています。引き続きご愛読頂ければ光栄です。

入院して思ったことは健康の有り難さでした。喉に痰が絡まって吸引される方の苦しむ声、68才で前立腺癌で意識不明になっている方の奥様のお話、私のような病人に値しない男は珍しい存在でした。死ぬのは怖くないが苦しいのはまっぴらご免です。苦しまずに死にたければ長生きしろといわれたのは納得できます。これからは苦しまずに死ぬために(我ながら滑稽ですが)健康に留意したいと思っています。次からはもう少し面白おかしく、かつ何の役にも立たない落とし(やや下品な)話を申し上げたいと思っています。

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