2003.7.5
              この命大切に

                                                                                                                                        増田 次郎

シルバーヴィラ向山の姉妹施設に特別養護老人ホームの創生苑がある。
ここは二階が特養で、一階は身体障害者の施設になっている。
ここには二十歳台で脳溢血になり半身麻痺になった方や、赤ちゃんの時高熱を出していろいろな機能を失った方だとか不幸な方が大勢おられる。
昨日用事がありここに行ったとき、偶然誘われて音楽のお稽古に参加する羽目になった。

正直の所最初は早く逃げ出したいと思ったが、これは間違いであった。
手の動かない方が頭にスティックをつけてキーボードを演奏する。偉いなと感心した。
私も身体障害者の3級で、よたよたと歩いている。時には早く死にたいものだと思わないでもない。日頃の私の言動をご覧になって「嘘つけ」とおっしゃる方もあるかも知れないがこれは本当である。身体が不自由だということはとてもつらい。
キーボードを演奏してけろっとしておられる女性に私が「すごいね」と誉めたら、照れたような顔をなさった。

皆さんにも是非一度この方たちの笑顔をお見せしたい。
インターネットで自殺の打ち合わせをして死んでしまう人がいる。悪ふざけを注意されて、自動車で追い回し相手を殴り殺した若者がいる。殺伐な事件が多すぎる。何故だ。

健康に生まれてきたというのは本当に有り難いことなのだ。
この命大切にした方がよいのではないか。
昨日この人たちに会ったばかりで、強烈な印象を受けた。
ダジャレのおっサンが珍しく、くそまじめで野暮な話を書きました。
読んでやってください。
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