2006.9月6日
年寄り指南
突然座るのが辛くなった。久しぶりに長時間のドライブしたせいなのか、お尻が痛いのである。
痛くなると不思議にそこの部分がいかに重要な役割を担っているのか気づくものである。
左側の腰浮かし、右側で体を支えて座るのだが、これを続けていると右側のお尻が疲れてくる。
座るということは尾てい骨を中心に両尻でしっかり支える構造なのだとつくづく考えてしまうのだ。
なあに2、3日経てば直ると思っていたら、だんだん痛みが増してきた。
臀部の痛みである。こういう痛みはどこで受診したらよいのか迷う。
「迷ったら内科!」と、ご近所の物知りさんが言っていたのを思い出した。
まずは内科で受診しご指南を仰げというのだ。
そういうわけで内科で受診、ことの次第を医者に話した。
「大丈夫、大丈夫」。内科の先生は冷えから来ていると言い、湿布薬を処方した。
大丈夫なもんかと言いたくなる。湿布剤を貼っても効果無し、痛みは強くなるばかり。
ひょっとしてこれは大変な病気なのではないか、痛みが続くと要らぬ心配までしてしまう。
何とか原因をつきとめたい。そこで整形外科に受診し、ことの次第を話した。
長時間座っていたからうっ血したのではないか、痛みは腰から来ていると医者は整形外科たる説明をした。
そして電気マッサージ、温湿布に加え、整体士によるマッサージという当病院施術フルコースを勧めてきた。
電気マッサージ、温湿布の施術を受けたが、痛みの強さに変わりなし。
困った困った、お尻が痛くて座れないと実家で思わずこぼしたら、
「腫れていないか、何か出来ていないか」と御年84才の父が言う。
何も出来て無いようだと返事をしたら、おかしいなと父は心配そうな顔をした。
そうは言ったがちゃんとお尻の辺を調べたわけでもない。
家に帰り、臀部をゆくっり触診すると、かすかに隆起し、固く感じる部分があった。
座るとまさに当たる部分である。よく観察すると皮膚がそれとなく赤身がかっている。
そこで皮膚科に受診。
水泡も出来てないし、疱疹とも言えないけれど単純ヘルペスではないかと診断された。
「どこですか」患部を探すほどの具合である。「うーん」考え込んでの回答である。
臀部のヘルペスは単純ヘルペスでも帯状疱疹でもあるという。
帯状疱疹は20年前に経験済み、再発しないというからこれではない。
単純ヘルペスもストレス、疲労からくるという。
とにかく臀部の腫れが痛む。痛みに効くという塗り薬が出された。
痛みは腫れ物にあり。
迷ったら年寄り指南、経験にまさる見立て無し。
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