2005.11月20日
親バカ2題(その1)



「うちの子って、本当にダメ」妹からのメール。わが子をけなしながら、自慢が見え隠れする。

自慢とは期待と夢を抱かせるもの。子育てに必要な調味料でもある。

ほらっ、と娘にメールを見せると、また自慢話かとうんざり顔。

「お母さんも同じだよ。あまり子どものことは言わない方がいいって」とこちらを向いた。

娘が言うに、自分のこどもの話していると、結局は自慢話になっているというのだ。

わが家に限ってそんなことはないと反論するおばさん。いやいや自慢していると娘は言う。

そこに次男が加わった。「オレたちのこと、自慢しないで」と彼も言う。

どこを自慢したらいいのだと、こちらが聞きたい。


堅実なH君。塾も行かず、公立高校、国立大学、公務員と進んだ彼。「ホントに助かる」とお母さん。

頑張り屋のA君。「やっと、やっとよ」希望通りの就職が決まったと彼のお母さんは話す。

苦節3年、苦労話も自慢になる。

負けず嫌いのMちゃん。貯金をして持ち家の頭金を作ったというから、これまた大した自慢話だ。

「それにね、結婚しても『お母さんに』って、おこずかいくれるの」と、自慢のおまけまで付いてくる。

頭脳明晰Y君。「あちらのご両親に気に入られちゃって」と誇らしげに語るお母さん。

資産家の一人娘に見初められ、親御さんに気に入られ、どうしてもと言われちゃ仕方ない。

たった一人の息子だけど婿入りさせたと話していた。

神経質なI君。「うちの息子、うるさくて」。無駄な電気を消してまわるのも自慢になる。

これが聞いた自慢話の内訳だ。これだけの結果を持ってこいと、わが子たちに言いたいおばさん。

わが子たちがアホでずぼらな分、こちらも気楽ではあるが、

「子どもたち、どうした?」と聞かれて、昨今返事に詰まるおばさんなのである。


わが家のカルガモ3兄妹、これと言って褒めるところは無いが、仲の良いのが自慢である。


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