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第二十四回 株式会社(6.会社の機関等) 株式会社(6.会社の機関等)について説明します。 |
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第6 株式会社(25〜574) 6.会社の機関等(295〜430) (1)株主総会 (ア)招集手続 @ 株式譲渡制限会社 →株主総会の招集通知 →(原則)会日の1週間前(299T) A 少数株主による議題提案権の行使期限,行使のための議決権保有比率,株式の保有期間等 →定款の定めにより短縮可能(297W2,303U,305T) B 株主総会の招集地に関する制限 →規制廃止(定款の定めにより制限可能) C 取締役会を設置しない株式会社における株主総会の招集手続 (a) 招集通知の期限 定款の定め →会日の1週間前より短縮すること可能(299T) (b) 招集通知の方法 (原則)口頭,電話等の方法可能(299T) (例外)(@)議決権行使が書面または電磁的方法によることを定めた場合(299U1) (A)取締役会設置会社である場合(299U2) (c) 招集通知の内容 (原則)会議の目的事項の記載または記録不要(299W) (d) 単独株主権 株主総会における議題提案権(303T) (e) 招集通知添付資料 計算書類,監査報告書添付不要(cf.437 取締役設置会社) D 書面投票制度,電子投票制度の採用 (a) 書面投票制度義務の適用範囲 (@) 大会社 資本の額が5億円以上または最終の貸借対照表の負債の部に計上した金額の合計額が200億円以上 → 最終事業年度の貸借対照表に資本金として計上した額が5億円以上または最終事業年度の貸借対照表の負債の部に計上した額が200億円以上であること(2-6) (A) 議決権を有する株主数が1,000人以上のもの(298U) (b) 電磁的方法により招集通知を受領することを承諾した株主 株主から請求がある場合 →議決権行使書面の交付(301U) (c) その他の議決権行使書面等の記載(298T5,301T,施行規則63) ・書面投票と電子投票との議決権重複行使の場合の優先順位 ・議決権行使を受け付けるべき合理的期間 E 相互保有株式の議決権制限 法人(外国会社等を含む)→発行会社が実質的に支配することが可能な関係にある者 →議決権の行使を認めない(308T) (持ち合いの要件) (a) 株式会社がその総株主の議決権の1/4以上を有することその他の事由を通じて株式会社がその経営を実質的に支配することなどが可能な関係にあるもの (b) 法務省令に定める株主(施行規則67) F 議決権の不統一行使の事前通知について (取締役会を設置していない株式会社) 事前通知 →不要(cf.313U) G 株主総会の議決要件 (原則)旧商法と同様 (例外)(a) 定款の定め →特別決議,特殊決議 →要件の加重または当該要件に加えて一定の数以上の株主の賛成を要する旨可能 (b) 株式譲渡制限会社 定款の定め →剰余金の分配,議決権等について,別段の定め可能(109U) (定款の定めの新設または変更のための株主総会の決議) 株主の権利の内容に重大な影響を及ぼすべきもの →総株主の半数(これを上回る割合を定款で定めた場合には,その割合)以上+総株主の議決権の3/4(これを上回る割合を定款で定めた場合には,その割合)以上(旧有限会社の特別決議の要件)(309W) H 総会検査役の選任請求者(306T) 少数株主 →株式会社,少数株主(総株主の議決権の1/100以上または300個以上の議決権を6ヵ月前から引き続き有する株主) I 総会検査役または業務財産調査役の調査結果の報告を受けた裁判所の権限(307T2,359T2) 株主総会の招集 →株主総会の招集,検査役の調査結果を総株主に対する通知するよう命令 J 種類株主総会の決議を必要とする場合 解釈論(旧商法)→明文化(322T1) (a) 定款の変更(取得条項・全部取得条項・譲渡制限を除く →111T,U) (@)株式の種類の追加(T1イ) (A)株式の内容の変更(T1ロ) (B)発行可能株式総数または発行可能種類株式総数の増加(T1ハ) (b) 株式の併合または株式の分割(T2) (c) 株式無償割当て(T3) (d) 募集株式の株主割当て(T4) (e) 募集新株予約権の株主割当て(T5) (f) 株主に対する新株予約権の無償割当て(T6) (g) 合併(T7) (h) 吸収分割(T8) (i) 吸収分割による他の会社がその事業に関して有する権利義務の全部または一部の承継(T9) (j) 新設分割(T10) (k) 株式交換(T11) (l) 株式交換による他の会社の発行済株式全部の取得(T12) (m) 株式移転(T13) その他 種類株主総会の決議を必要とする定めがある場合(84,323),全部取得条項・譲渡制限の付与の定款の変更(111U),譲渡制限株式の募集事項の決定等(199W,200W,238W,239W),種類株主総会における取締役または監査役の選任等(347),合併等における合併等対価が存続会社の譲渡制限株式である場合(783V,795W,804V)等 (2)株主総会以外の機関設計 (ア)大会社 @ 公開会社(328) (a) 監査役会設置会社 取締役会,監査役会,会計監査人 (b) 委員会設置会社 取締役会,三委員会(指名委員会,監査委員会,報酬委員会),会計監査人 すべて →会計参与設置可能 A株式譲渡制限会社(327T,328T) (a) 監査役会設置会社 取締役会,監査役会,会計監査人 (b) 委員会設置会社 取締役会,三委員会,会計監査人 (c) 取締役会設置会社 取締役会,監査役,会計監査人 (d) 取締役,監査役,会計監査人 すべて →会計参与設置可能 (イ)中小会社(中会社と小会社の区別廃止) @ 公開会社(327T1) (a) 監査役会設置会社 取締役会,監査役会,会計監査人 (b) 委員会設置会社 取締役会,三委員会,会計監査人 (c) 取締役会設置会社 (@) 取締役会,監査役,会計監査人 (A) 取締役会,監査役会 (B) 取締役会,監査役 すべて →会計参与設置可能 A 株式譲渡制限会社 (a) 監査役会設置会社 取締役会,監査役会,会計監査人 (b) 委員会設置会社 取締役会,三委員会,会計監査人 (c) 取締役会設置会社 (@) 取締役会,監査役,会計監査人 (A) 取締役会,監査役会 (B) 取締役会,監査役 (C) 取締役会,監査役(会計監査権限のみ)(389) (D) 取締役会,会計参与 (d) 取締役,監査役,会計監査人 (e) 取締役,監査役 (f) 取締役,監査役(会計監査権限のみ)(389) (g) 取締役のみ (c)の(D)を除いたすべて →会計参与設置可能 取締役会設置会社における株主の監査権限の大幅強化(357T,360T,U,367) (3)取締役および取締役会 (ア)取締役の人数 @ 株式会社 (a) 原則 →1人で足りる(326T) 取締役会設置会社 →3人以上(331W) (b) 株式譲渡制限会社 定款の定め →取締役の資格の株主限定可能(331U但書) (イ)取締役の欠格事由(331) @ 破産手続開始決定を受け,復権していない者 →規制廃止 A 証券取引法違反,各倒産犯罪 →追加(331T3) (ウ)取締役の資格を株主に限定することの禁止 (原則)規制廃止 (例外)公開会社 →規制維持(331U) (エ)取締役の任期(332) (原則)2年 (例外)(株式譲渡制限会社) 定款の定め →最長10年まで伸長可能(332U) 監査役も同様(336U) (オ)取締役の解任 (原則)普通決議(341) (例外)累積投票制度によって選任された取締役会 →特別決議(309U7,342Y) (カ)共同代表取締役,共同代表執行役,共同支配人の登記 →廃止 (キ)取締役の競業取引および利益相反取引について @ 承認手続 (取締役会を設置しない会社) 株主総会の普通決議(356) (取締役会設置会社) 取締役会の承認(365) A利益相反取引に関する取締役の責任 (原則)過失責任 →責任の一部免除可能(425〜428) (例外)自己のために株式会社と直接に利益相反取引をした取締役 →無過失責任(428T) (ク)競業取引についての介入権 →廃止 (ケ)取締役会の招集,決議 定款の定め →書面または電磁的方法による決議可能(370) @ (要件) (a) 取締役会の決議の目的である事項につき,取締役全員が同意 (b) 監査役設置会社の場合 →監査役が異議を申し述べないとき A 取締役会への報告の省略(372) (要件) 取締役(監査役設置会社は,取締役および監査役。)の全員に対し,取締役会において報告すべき事項を通知したとき(T) cf.代表取締役(代表執行役)等による取締役会への定期的な業務執行状況の報告に関する取締役会(363U) →実際の開催必要(U) (コ)大会社における内部統制システム構築の基本方針決定義務の新設(348W,362X,416U) 取締役2人以上,取締役会設置会社 →代表取締役(代表執行役)に対する委任不可(348V4,362W6,416T,V) (施行規則98T,100T,112U) (@)取締役(執行役)の職務の執行に係る情報の保存及び管理に関する体制 (A)損失の危険の管理に関する規程その他の体制 (B)取締役の職務の執行が効率的に行われることを確保するための体制 (C)使用人の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制 (D)当該株式会社並びにその親会社及び子会社から成る企業集団における業務の適正を確保するための体制 (施行規則98W,100V) cf.施行規則112T 監査役設置会社→監査体制関連事項を含む (サ)社外取締役について (原則)社外取締役である旨 →登記事項から削除 (例外)社外取締役の存在が法律上の要件とされている制度を採用する場合 →登記事項(911V21,22,25) (シ)重要財産委員会制度の廃止 →特別取締役制度の新設(373) @ 特別取締役 (a) 取締役会の決議要件(369)の特則 (b) 重要な財産の処分および譲受け(362W1),多額の借財(362W2)について決議権限 A 要件 10人以上の取締役 →6人以上の取締役(373T1) 取締役のうち1人以上が社外取締役(373T2) (4)会計参与の新設(374〜380) (ア)会社の範囲 @ すべての株式会社 →定款の定め →任意(326U) A 持分会社 →不可 (イ)資格 @ 公認会計士(監査法人),税理士(税理士法人)(333T,U) A 欠格事由 会社またはその子会社の取締役,執行役,監査役または支配人その他の使用人である場合(333V1,337V1) (ウ)任期 (原則)2年(334T,332T本文) (例外)@ 株式譲渡制限会社 定款の定め →最長10年まで(334T,332U但書) A 委員会設置会社 原則1年(334T,332V) (エ)職務,権限 @ 取締役等との計算書類共同作成(374T,Y) →意見の一致が前提 (計算書類の意義)(374T) (a) 貸借対照表,損益計算書その他株式会社の財産および損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるもの(435U,計算規則91) (@)株主資本等変動計算書 (A)個別注記表 (b) (a)の附属明細書,臨時計算書類,連結計算書類 A 会計参与報告の作成(374T) (会計参与報告の意義) 会計参与に対して,法務省令で定めるところに従い,その作成が義務づけられる報告 →株主・債権者に対する情報提供を目的とするもの(374T後) (施行規則102) (@)会計参与が職務を行うにつき会計参与設置会社と合意した事項のうち主なもの (A)計算関係書類のうち,取締役または執行役と会計参与が共同して作成したものの種類 (B)計算関係書類の作成のために採用している会計処理の原則および手続並びに表示方法その他計算関係書類の作成のための基本となる事項であって,次に掲げる事項(重要性の乏しいものを除く。) イ 資産の評価基準および評価方法 ロ 固定資産の減価償却の方法 ハ 引当金の計上基準 ニ 収益および費用の計上基準 ホ その他計算関係書類の作成のための基本となる重要な事項 (C)計算関係書類の作成に用いた資料の種類その他計算関係書類の作成の過程および方法 (D)(C)の資料が次に掲げる事由に該当するときは,その旨およびその理由 イ 当該資料が著しく遅滞して作成されたとき。 ロ 当該資料の重要な事項について虚偽の記載がされていたとき。 (E)計算関係書類の作成に必要な資料が作成されていなかったとき,または適切に保存されていなかったときは,その旨およびその理由 (F)会計参与が計算関係書類の作成のために行った報告の徴収および調査の結果 (G)会計参与が計算関係書類の作成に際して取締役または執行役と協議した主な事項 B 株主総会における計算書類の説明義務(314,施行規則71) C 計算書類の備置き(378T) (a) 備置期間 (@) 各事業年度に係る計算書類およびその附属明細書ならびに会計参与報告書 →定時株主総会の日の1週間(取締役会設置会社 →2週間)前の日から5年間(1) (A) 臨時計算書類および会計参与報告 →臨時計算書類を作成した日から5年間(2) (b) 備置の場所 登記事項(911V16) D 株主および債権者の計算書類に対する開示請求(378U) (a) 開示時間 会計参与設置委員会の営業時間内 (b) 開示の例外 (@)請求者が費用を支払わない場合(但書) (A)会計参与が請求に応ずることが困難な場合として法務省令で定める場合 (施行規則104) 会計参与である公認会計士もしくは監査法人または税理士もしくは税理士法人の業務時間外である場合 E 会計帳簿・資料の閲覧・謄写権(374U) F 計算書類を承認する取締役会への出席(376T) G 計算書類の作成につき取締役等と意見を異にする場合 →株主総会における意見の陳述権(377T) H 会計参与の職務を行うため必要がある場合 →会社・子会社の業務および財産の状況の調査権(374V,W) I 株主総会における会計参与の選任等についての意見の陳述(345T) J 辞任した会計参与による株主総会における辞任の理由等の陳述権(345U) (オ)会計参与の責任 @ 会社に対する責任(423T) (a) 過失責任 →(原則)総株主の同意がなければ免除不可(424) (b) 社外取締役と同様の責任制限(425〜427) 善意,無重大過失 →最大限,報酬額の2年分を超える部分の免除 (c) 株主代表訴訟の対象(847) A 第三者に対する責任 (a) 民事上の責任 →悪意または重大な過失(429T,U2) (b) 刑事上の責任(960,976-17) (c) 税理士 →税理士法上の責任, 公認会計士 →公認会計士法上の責任 (5)監査役 (ア)権限 @ 原則 →業務監査権限(381) A 大会社以外の株式譲渡制限会社 定款の定め →監査役の権限を会計監査権限に限定可能(389) cf,360T,367 (イ)任期(336) (原則)4年(T) (例外)株式譲渡制限会社 定款の定め →最長10年(U) (ウ)監査役に業務監査権限がない株式会社(委員会設置会社を除く)における株主の業務執行監督権 @ 取締役の株主に対する報告義務(357) A 取締役会の違法行為差止請求権の行使要件(360) B 取締役会招集権(367T,V) C 取締役会議事録閲覧権(371U) D Aの取締役会への出席権,意見陳述権(367W) E 責任の一部免除制度不適用(426X) (エ)監査役会設置会社 監査役3人以上(半数以上 →社外監査役)(335V) (オ)定時総会開催期間の制限(436T,U,計算規則149〜160) 法務省令(計算規則152)において一定の期間(計算書類の全部を受領した日から4週間を経過した日等)の監査期間を確保 (6)会計監査人 (ア)欠格事由(337V) @ 業務の停止の処分の対象となっていない業務に係る会社の監査との関係では欠格事由とならない。(1) A 子会社等から公認会計士若しくは監査法人以外の業務により継続的な報酬を受けている者またはその配偶者(2) B その社員の半数以上がAに掲げる者である監査法人(3) (イ)会計監査人の報酬 監査役(監査役会)または監査委員会 →会計監査人の報酬の決定に関する同意権限(399) →独立性の強化 (ウ)会社に対する責任 @ 株主代表訴訟の対象(847T) A 責任の一部免除の制度(424〜427) 会計監査人の社外性 →社外取締役と同様 (7)委員会設置会社 (ア)適用範囲 大会社(みなし大会社) →すべての株式会社(326U) (イ)取締役と使用人兼務禁止の明文化(331V) 監督と執行との分離 (ウ)委員会設置会社における使用人業務執行役の使用人として受ける給与等の決定 報酬委員会が決定(404V後) |
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