| 方言 | 共通語 | 使用例または説明 |
| かー | 蚊 | 「かーに こーれて かいーて」(蚊に 刺されて 痒いです) |
| かーてぇ | 硬い | 硬いの訛ったもの |
| かーれぇ | 辛い | 辛いの鈍ったもの、関東のように塩辛いの意味はない |
| かーれぇ | 軽い | 「ばかかーれぇなったねっか病気でねーかね」(大変軽くなったので病気ではないでしょうか?) |
| かいー | 痒い | 痒いの訛ったもの |
| かいめんでんまり | 海綿製のまり | 海綿を張り合わせて丸くしたまり、使っていると、すぐに虫に食われたよぅな穴があく、独特の匂いがした |
| かか、かかさ、おかぁさ | 母親 | 古語のかかと同じ |
| かがいも | 山芋 | 山芋のことだ山芋に似たがが芋と山芋を区別していたのかは知らない |
| かがし | かかし、案山子 | かかしの変化したもの、最近は滅多にしか見られない |
| かがっぼい | 眩しい | 「この電気の玉かがっぽいね」(この電球眩しいでね) |
| がき | 腕白な子供 | 「このがきが西瓜とったなー」(この腕白めー西瓜盗んだな) |
| かくし | ポケット | ズボン、上着すべてのポケットをかくしと呼んだ 田上の細井廣行様より |
| かくもち | 四角く切った餅 | ここは角餅の文化圏で、ついた餅は柔らかいうちに平たく伸ばし、適当な硬さになった時点で長方形に切る |
| かくれおに | かくれんぼ | 低学年の典型的な遊び |
| かさ、かさぼこ | かさぶた | できもののかさぶた |
| かさばる | 量の大きい様 | 嵩張る、量が多いの意味「この菓子かさばるね」(この菓子は量が多いです)、注;重さのわりに量のあること |
| かざりもち | 正月のお供え | 飾リ餅の意味、田上は四角い餅の文化圏だがお供えと正月のお飾りだけは丸餅になる |
| かさをすぼめる | 傘をたたむ | 「すぼめる」は細くすることなので広がった傘をたたんで細くする意味 |
| かじか | 鰍、カジカ | ここでは魚の鰍を指す、ガラス箱を使いヤスで刺して捕らえる、美味、蛙のかじかも田上に生息していたとの事だが100年ほど前に絶滅したらしい |
| かしがる | 傾く | 「地震で家が かしがったて」(地震で家が 傾いてしまいました) |
| かじける | かじかむ | 寒くて手がしびれた様 |
| がす | ごみ(主に台所の) | 「そのがすびちゃれや」(そのゴミすてなさい) 、がすもくとも言う |
| かずける | 悪事を人のせいにする | 「おめぇが盗んで 俺にかずけたな」(貴様 が 盗んで 私のせいにしたな) |
| がすじどうしゃ | 瓦斯自動車 | 天然ガスで動くバスやトラック、地盤沈下を防ぐ目的で天然ガスの採集を禁止するまで、新潟ではボンベを積んだ車が普通だった、ガスカー(白新線のように瓦斯列車)もあった |
| がすぶちゃり | ごみ捨て場 | 「がす」はごみ、「ぶちゃる」は棄てるの意味 |
| かぜぇる | 背負う | 「ランドセルかぜぇて」(ランドセル背負って) |
| かせる | 食わせる | 「腹 せいたっけ 何か かせれて」(お腹が 空いたので 何か を食べさせてください) |
| かたっぽ | 片一方 | 「靴かたっぽのーなったて」(靴の片方なくしなりました) |
| かたもち | 餅菓子 | ついた餅(大豆を中に入れる場合が多い)を薄く短冊状に切って干したもの、焼いて食べる。 |
| かたわ | 不具者 | 差別用語 |
| かちぐり | 勝栗 | 栗の実を乾燥したもの |
| がっちゃ | 魚を追い込む漁具 | 竹竿の先端に数枚の鉄片を付け、竿を動かすとガチャガチヤ音をたてどじょうなどを網に追い込む漁具 |
| かっちん | ベエ独楽 | カッチン独楽とも言った、鉛で作った独楽でぶつけ合って跳ねられた方が負け、ぶつけた時の音から来た |
| がっと | 強く | 「せんせに がっとね はたかれたて」(先生に 強く 叩かれましたよ) |
| かつぶし | 鰹節 | かつおぶしから「お」が抜けた? |
| がつぼ | 真菰(まこも) | 水辺に生える稲科の多年草、葉は細長く肉が厚い、お盆の飾りをのせるこもの材料になる |
| がっぽがっぽ | がばがば | 「この長靴おっき過ぎて へーて見たら がっぽがっぽらて」(この長靴は多き過ぎて 履いて見たら がばがばになります) |
| かながしら | 金頭 | カナガシラ(金頭)は正式名、ホウボウに良く似たホウボウ科の海魚、大晦日に生のまま神棚に捧げた |
| かなかな | ヒグラシ | 鳴き声そのものが名前になった |
| かなけ | 金属っぼい | 「この水かなけがあるね」(この水は金属のような味がしますね) |
| かなばち | すり鉢 | 摺り鉢、瓦鉢の訛りとも言われている |
| かなへび | 蜥蜴 | トカゲと良く似ているが別種の金蛇(カナヘビ科)そのものかも知れない、田上には二種類生息する。 |
| かにあんばい | 塩加減の丁度良い | 蟹の身の塩加減の意味か?沢蟹を生で食べると丁度良い塩加減がした |
| かにのふんどし | 蟹のエラの部分 | 蟹の甲羅を取った時、甲羅の裏面にあたる部分にある灰白色の太い毛様の部分、ここはまずくて食べられない |
| かねたたき | ばん(鷭) | クイナ科の水鶏、この鳴き声が鐘をたたいた音に似ている?。鳴き声が鐘に似ている ヒクイナ ではない。幼鳥の羽は黒色で、足が比較的に長く赤黄色 |
| かねっこり | つらら | 金属のように硬い氷の意味か? |
| かぶつ | 根株 | 木だけでなく野菜の根株もかぶつと言う |
| かます | 藁筵で作った袋 | 麻で作った袋もカマスと言った |
| かみゆさ | 美容院 | 髪を結うところ、現在の美容院 |
| がめる | 盗む | 盗むの言葉もあるが、少し意味が異なるよう(ちょっと失敬程度なのか?) |
| かもー | いじめる | 「またあんにゃがかもーた」(またお兄さんがいじめた) |
| かもな | かまうな | 「そんげ かもなて 一人でできるっけぇ」(そんなに かまわないでください 一人でできます) |
| からかみ | 襖 | 唐紙か? |
| からくち | おかずだけを食べる様 | 空口か?ご飯を食べずに、おかずだけを食べることで、子供の頃は「からくちで食べるな」と良く叱られた |
| からげる | 縛る | 「そこにある たきもんからげておけて」(そこにある たきぎを縛っておいてください) |
| がらすばこ | 箱眼鏡 | 方形の箱の底をガラス張りにしたもの、カジカなどをやすで採る時に用いる |
| がる | 探す | 「そんげとこがってもなにもねーて」(そこを探しても何もありませんよ) |
| かれる | 食われる、轢かれる | 「蚊に かれて かいて」(蚊に 食われて 痒いです)「自動車に かれたってね」(自動車に 轢かれたそうです) |
| かわす | カワウソ | カワウソは昭和20年代の始めまで田上にも住んでいた。水田に住んでいたので、魚ではなくタニシや蛙などを食べていたものと思われる |
| かんから | 空き缶 | 転がしたときなどに出る音の擬音と「空き缶」が一体となったものか? |
| かんからおくり | 缶けり | 缶空送り、子供の遊び |
| がんぎ | 雁木 | 家屋の入り口の庇を長くして雪を防ぐもの |
| かんご | 桑の実 | 良く熟れると赤黒くなり甘い |
| かんじる | 冷たい様 | 「今日の朝はかんじるね」(今日の朝は冷たいですね) |
| かんなり、かんなりさま | 雷 | 雷さまの鈍ったもの |
| かんのういも | サツマイモ | 閑農(耕されていない状況)の場所に植えたためか? |
| かんのうおこし | 閑農起こし | 終戦後山野を切り開いて農地や宅地にすることの総称 |
| かんべ | 許す | 「こんだ しねっけ かんべしてくれて」(再び しないので 許してください) |
| かんべー | 許してください | 「ボールでガラス割ったてーかんべーしてくんなせー」(ボールでガラス割ってしまいました許してください) |
| かんもす | かき混ぜる | 「風呂 かんもしてから へーれて」(風呂 かき混ぜてから 入ってください) |
| きーふき | 木こり | 「ふく」は切るの意味か? |
| きーもむ | 心配する | 「試験受かるかきーがもめるて」(テストが受かるかどうか心配です) |
| きーれ | 黄色 | 黄色の訛ったもの |
| きかねーこ | 腕白な子供 | 言う事を聞かない子供の意味 |
| きがもめる | 気になって仕方のない様 | 「泳ぎ 行って まら けぇってこねぇけぇ 気がもめるて」(泳ぎに行って まだ 帰ってこないので大変心配です) |
| きくいも | 菊芋 | 秋に黄色の菊のような花が咲く、アメリカ原産キク科多年草、芋状の根は糖尿病に効果があると言われていた。(天然のインスリンと呼ばれるイヌリンを多量に含む) |
| きくのはな | 菊の花 | 普通の菊だけでなく、食用菊も指す、薄紫色のが美味しいが田上では「もってのほか」などとは言わない |
| きしゃ | 線路を動く乗り物 | 汽車に限らず電車やデーゼル、ガスカーなどすべて汽車と呼ぶ |
| きだけ | はえとりしめじ | キシメジ科ハエトリシメジ。食用になる薄黄色の美味な茸、汁に入れると特においしい。蝿取りしめじとも呼ばれていて蝿が舐めると裏返しになって死ぬ。一般に言われている猛毒のテング茸ではない。 |
| きたれー | (訪問)に来ました | 訪問したときの掛け声 |
| ぎちぎち | ぴったり | ぴったりと隙間のない様 |
| きちげー | きちがい、狂人 | 気違いの鈍ったもの |
| きったねぇ | 汚い | きたないの鈍ったもの |
| ぎっち | じゃんけん | 掛け声は 「ほーれんや」 ぎつちゃんとも言うようだ 田上の細井廣行様より |
| きっつえ | 強い | 「あそこの かか きっつえんてね」(あそこの おかあさんは 強いそうだ);このきついは恐妻を指す |
| きつねつき | 狐に化かされた人 | 狐に化かされたと思って狐の真似をする人 |
| きびしょ | 急須 | きびすとも言う |
| きびす | 踵 | 足の平の後部 |
| きもん | 着物 | 着物の鈍ったもの |
| きゅうき、ちゅうぶ | 中風 | 中気、中風の訛ったもの、脳出血によって起きる諸々の状態 |
| きょっきょじ | オオヨシキリ | 葦の群生した場所に生息する鳥、泣き声が名前になった、スズメ目ヒタキ科ウグイス亜科 |
| きら | しみ | 衣類を食べる虫 |
| きらず | おから、卯の花 | 豆腐を作る過程に出る大豆の搾りかす.切らずに料理できることからきているらしい。 |
| きりぎりす | こうろぎ | 秋にコロコロと鳴くコウロギを指す、古語のきりぎりすと同じなので、古い言葉がそのまま残ったものと思われる |
| きりょうよし | 美人 | いとしげとも言う |
| きれー | 嫌い | 嫌いの鈍ったもの、よその人は微妙に発音の異なる綺麗の意味の「きれー」との区別が付き難い |
| きわずける | 一段落する | 「その仕事きわずいたら お茶 にしょーれ」(その仕事が一段落したらお茶にしましょう)、仕事が終わって片付ける意味でも使った |
| きんか | 聾(つんぼ) | 差別用語、平安時代の作と言われているキンカ様と呼ばれる石像があり、耳の病に利くと言われている |
| きんの | 昨日 | 昨日の訛ったもの |
| きんのぎつえたち | 36678 | 蛇が売(きん)を脱ぐ(脱皮)日、人間では衣脱ぎの日 |
| きんりょ | 斤量 | 分銅の付いた天秤式の重量計、分銅の錘の位置を動かしバランスの取れた点の位置で重量を計る |
| くーれぇ | 暗い、黒い | 暗い、黒いの訛ったもの |
| くぎたて | 五寸釘を使う遊び | 釘を使った子供の遊び、釘の頭を持って振り下ろして五寸釘を交互に地面に刺し、相手の釘を倒したのが勝ち |
| くさく | 腫れ | 腫れものができたことをくさが来たと言う |
| くさくさむし | カメムシ | 匂線から出る匂いから来る |
| くじらじゃく | 裁縫用長さ単位 | 和裁に用いる長さの単位、鯨尺の一尺は37.9cmに相当する |
| ぐず | はぜに似た淡水魚 | どこの川でも採れた、頭の大きい不恰好な魚、煮ても焼いても食えないと言われていた |
| ぐず | 動作が鈍重な人 | 魚の「ぐず」から来ているのか?、またはその逆か? |
| くずかき | 葛湯 | 葛の根から採ったもので作った葛湯は独特の香りがした、攪拌に失敗して良く解けないぶづふつの入った状態をままこになったと言う |
| くすくる | 修繕する | 「自転車のタイヤがパンクしたっけ くすくってくんなせぇ」(自転車のタイヤがパンクしたので修繕してください) |
| くずぶとん | 藁布団 | 綿の代わりに藁を入れた冬に用いる布団で非常に暖かい、しかし動くとガサガサと音がするのと、ゴミが多く出る欠点があった |
| くそーず | 原油 | 臭水から来たのか?、どろくそーずはタールの柔らかいものを指す、原油の古い記録では燃水・草水があり、これを産する場所は草生津・臭水津などがある |
| くそげっち | ツチガエル | 「このげっち つかめーるるとくっせね」(この…蛙 捕まえると臭いね)。正式名はツチガエル |
| くっされた | 腐った | 腐ったが鈍ったもの |
| くっせ | 臭い | 「この香水くっせね おらきれーらて」(この香水は臭いですね 私は嫌いです) |
| ぐっちゃぐっちゃ | ぐしゃぐしゃ | 「大雨で 忘れて ぐっちゃぐっちゃに 濡れたて」(大雨で ぐしゃぐしゃに 濡れました) |
| くて | 食って | 食うての訛ったもの |
| くねる | 曲がる | タミル語のkun(曲がる)との共通性が指摘されている |
| くべる | 燃す | 「もうちっと いっぺー くべてくれて まんまが 炊けねーけぇ」(もう少し 沢山 燃してください ご飯が 炊けないですよ) |
| くまぜみ | クマゼミ?(不祥) | クマゼミに似る大型のセミだが、鳴声はクマゼミと異なりガーとなく、護摩堂山の上部に局在して生息、正式名不祥 |
| くめーる | 仏壇に食べ物を備える | 供米を上げるが訛ったものか?、母の代まででその後は使う人はいなくなった |
| くるぶし、くろぶし | 踵の上にある突起 | 「くろぶし」とも言う、足の踵の上部にある両側にある突起 |
| くんな | くるな | くるなの訛ったもの |
| くんなせ | ください | 「これくんなせーて」(これを下さい) |
| けいしゃべる | 先の丸く尖ったシャベル | 「けい」の意味は不明、戦時中はこの呼び名はなかったのでは? |
| げーげぇ | 嘔吐 | |
| けーごす | 池の水を入れかえる | 「池の水が濁ったけ けーごせて」(池の水が濁ったので 水を入れ替えてください) |
| けーしま | 裏返し | 「そのメリヤス けーしまらねっか」(そのメリヤスの下着 裏返しに着ていますよ) |
| けぇって | かぇって、ますます | 「そんげしたらけぇってだめなったねっか」(そのようなことをしたらますます駄目になりましたよ) |
| けぇぼう | かい(船の櫂) | 櫂棒の意味か? 和舟の櫓も「けぇぼう」と言った |
| けーる | 閉じる | 「この穴 けーてくれて」(この穴 閉じてください) |
| けーる | 食う | 「この蟹 けーてぇね」(この蟹 食べたいですね) |
| げぇる、げっち | 蛙 | げっちとも言う |
| げぇるっぱ | おおばこ | 茎の方は「ずっこもっく」と言う、げぇるは蛙で蛙の葉と言う意味 |
| けがに | もくず蟹?(不祥) | 北海道産の毛がにと異なる、さいかち川とその支流で少し水の深くなった場所の穴に住む大型の蟹、美味 |
| けがみ | たてがみ | 馬のたてがみ、新潟県ではマイナーな言葉ではないか? |
| けしずみ | 火の消えた炭 | 点火しやすいので炭をおこす時に用いる |
| けつ | 尻 | 尻、最後の意味 |
| けつがおーた | 一致した | 「忘年会にかかった ぜん けつがおーたて」(忘年会にかった お金は 帳尻が会いました) |
| けつがかーれ | 浮気もの | 「あそこのかか けつがかーれってや」(あそこのお母さんは 浮気っぼいそうです) |
| げった | かっかりした | 「化粧落とした顔見たらげったて」(化粧を落とした顔を見たらがっかりしました) |
| けったかねー | おかえりなさい | お帰りなさいの掛け声 |
| げっち、げぇる | 蛙 | 「げぇるま」とも言う、なぜか?最近は蛙が減った、かつて田上にはモリアオガエルも沢山生息していた |
| けつにひがつく | 切迫する | 「おめぇさんいっつもけつにひーつくまでしねーね」(あなたはいつも切迫するまでやらないですね) |
| げっぽ | びり、最下位 | 「生卵飲んで走ったれも やっぱ げっぽらったて」(生卵を飲んでから走ったが やはり ビリでした) |
| けつまくる | あきらめる、ほうりなげる | 「こんげ めんどうくっせ仕事 けつまくろって」(このように 難しい仕事は 諦めましょう) |
| けなれー | うらやましい | 「おめーさん 優等賞もろたって けなれねー」(貴方は 優等賞を貰ったそうで 羨ましいですね) |
| けぶ | 煙 | 煙の訛ったもの |
| けぶってー | 煙い | 煙たいの訛ったもの |
| けらけら | ケラ | バッタ目ケラ科の昆虫、土中でジーと鳴くが、ここでは誤認して「じみ」(ミミズ)が鳴くと言う |
| けんけんぼとぼと | 雉の飛び立つ音 | この後に「けんぼとぼとけんぼとと」と続く、太子講の日の歌にもある、「けん」は鳴き声、「ぼとぼと」は羽音 |
| げんじ | クワガタ虫 | カブト虫を平家とは言わない |
| げんのう | 金槌 | 玄翁、もともとは大型の金槌を指したようだが金槌と区別なく使われていた、ノミを叩くのが玄翁との説もある |
| けんぼる | 蹴る | 「おめえさんの じし 馬に けんぼられて 死んだって ほんきらかね」(あなたの お爺さん は 馬に 蹴られて 亡くなった のは 本当でしょうか?) 田上の細井廣行様より |
| ごうぎな | 巨大な、豪華な | 「あのお寺ごうぎだね」(あのお寺は豪華だね) |
| こうせん | 香煎 | 玄米の粉を煎ったもの、茶色で香ばしい、主に菓子の原料にする |
| こうせんがし | 香煎菓子 | 玄米の粉を原料でで作った粉菓子 |
| こうのき | 桂の木 | 葉を干して香の原料とする |
| こーいね | 買いますよ | 「この茄子こーいね」(この茄子買いますよ) |
| こーげる | ゴシゴシこする | 「こげた 鍋底 砂付けて こーげると よーおちるて」(焦げた 鍋底 砂をつけて こすると よく 落ちます) 田上の細井廣行様より |
| こーこ | お新香(大根の漬物) | 主に沢庵漬けを指す、大根の漬物、昔はオーミランと呼ぶ化学薬品(花火の黄色にも用いる)で黄色の色を着けたが昭和20年代後半に禁止になった |
| ごーじよっぱり | 強情もの | 強情をはる人の意味 |
| こーた | 食べた | 「このせいか こーたれば ばかあまごかったて」(この西瓜 食べたら大変甘かったです) |
| こーた | 買った | 「祭りで何こーたね」(祭りで何を買いましたか?) |
| ごーたれ | 因果な人、悪ったれ | 「ごーたればさ」(因果な婆)などと年寄りに向かって憎まれぐちを言った時期があった |
| こーちん | 鶏の一種 | 色は茶色中型の鶏、雌は孵化用の抱き鳥に適す、北ベトナム産と誤認された本来のコーチンとは異なるのか? |
| こーてーらんねぇ | 答えられない | 「このごっつぉ んめぇて こてーらんねぇて」(この ご馳走は 美味くて どうしょうもありません)、表現できないほどの時に用いる |
| こーてくれ | 買ってください | 「この魚 こーてくれて んめーね」(この魚 買ってください おいしいですよ) |
| こーばりつく | 頑固に付いた様 | 「すぐ あろーねかったけぇ こーばりついたて」(すぐ 洗わなかったので 頑固にくっ付いてしまいました) |
| こーもり | 蝙蝠傘 | 昭和30年代までこうもりはこうもり傘のことで、贅沢品だった、傘は今と違ってからかさを指した |
| こーれ | 買いますよ | 「この梨こーれ」(この梨買います)、店に買い物に入る場合の掛け声にも用いた |
| こおろぎ | きりぎりす | ここでは夏にギーチョンと鳴くと鳴くキリギリスを指す、古語のまま残った |
| ごがある | 実質がいい | 「この豆 ごがあるっけ いっぺぃ豆腐ができたて」(この豆は 良い豆なので たくさん豆腐ができました) |
| こきたない | 薄汚い | 「こんげ こきたねぇ きもんきて 乞食みてぇらねっか」(こんな 薄汚い 着物を着て 乞食のようですよ) |
| こぐ | 抜く | 「でぇこん おっきなったけ こごぅて」(大根が 大きくなったので 抜きましょう) |
| こくる | (風呂で)洗う | 「背中 こくろかねー」(背中 洗いましょうか?) |
| こけ、こけら | 魚のうろこ | 木羽で作った屋根の「こけら」と似ているためか? |
| こげた | 小下駄 | 下駄に朴歯の歯をつけた下駄、高下駄より小型で低く、老人や子供も履ける |
| ござく | 雪をかき分ける | 積もった雪をかき分けて歩く様、漕ぐの訛りか? |
| ごさぼし | 茣蓙で編んだ雨具 | 昭和20年代の半ばまで使用されていた雨具 |
| こしき | 木鋤 | 木製のシャベル様のもの、雪を除けたり、屋根から下ろすのに使う、主にブナの木で作る。上越の方では「こすき」と言う場所もあるので、木鋤が訛ったものらしい |
| こじける | 無理してあける | こじ開けるの訛りか? |
| ごしゃぼたる | 源氏ぼたる | 田上町湯川の五社川(能登にあった伊須留岐5社をまとめて五社神社とした神社がある)に多く生息した大型のホタル。文化12年の越後野志に「その蛍の群は野火の如く」と書かれ、さらに「宇治川の蛍にも勝る」とその見事な様が書かれている |
| こしょる | 作る | 「このラジオ おめぇさんがこしょたかね」(このラジオ あなたが作ったんですか) |
| こじんまりした | 小さくてまとまっている様 | 「あそこのこじんまりした家がおめぇさんのらかね」(あの小さくまとまった家があなたのですか?) |
| こぜみ | ニイニイゼミ | おおぜみ(アブラゼミ)より小型なのでこう呼ぶ |
| ごそごそする | 落ちつかない様 | 「そんげ ごそごそ しんなね」(そんなに 落ちつかない様子をしてはいけません) |
| こそこそばなし | 内緒話 | 「何こそこそ話してろんね」(何の内緒話をしているのですか?) |
| ごそつく | 見えない場所で何かする | 「物置で何ごそついていたね」(物置で 何していたのですか?) |
| こそばす | くずぐる | こそばゆいの動詞 |
| こそばっこい | くすぐったい | こそぱゆいの鈍ったもの |
| こそばっこがり | くすぐったがる人 | |
| ごた | 泥 | 「ようて たんぼ 落ちて ごただらけ なったて」(酔って田んぼに落ちて泥だらけになりました) |
| こちょこちょのき | さるすべり | 幹をくすぐると葉が揺れると言われている。中国南部原産雌雄異株、仏教と一緒に伝わった時はすべて雄株だった、田上のお寺にある老木もすべて雄株である |
| こっくりさん | 占い | 割り箸を3本三角の頂点で交叉させて縛り、これを3人で持ち、この動きで占いをする。狐狗狸は狐を意味するのか?この占いの時に油揚げ供えたりする。 |
| こったま | たくさん | 「栗 こったま 採れた手」(栗がたくさん採れました) |
| ごっつお | ご馳走 | 「すげー ごっつおらね」(すごい ご馳走ですね) |
| ごっつお | ご馳走 | 「ばかいっぺーこっつおなったて」 |
| こってり | さんざん | 「また宿題しなぇて こってりせんせに怒られたて」(また宿題をしなかったので 散々先生に叱られました) |
| こっぱずかしー | 少しはずかしい | 照れ恥ずかしい様、ほんとうに恥ずかしいのは「しょうしい」 |
| ごとばな | 青鼻 | 昔の子供の青鼻は珍しくなかたが、最近の子供はこのようなことが無いのは不思議である |
| ごなごな | 働いて疲れ動きたくない様 | 「この坂登ってきたら ごなごなしたて」(この坂を登ってきたら疲れてしまいました。) |
| こなしば | 柿の名称子成場 | この地域の家の庭には柿の木が多く、中型の甘柿である子成場(こなしば)と呼ばれる柿が多い。信濃川右岸にある旧子成場村(現新津市)の名前から来る。寛政年間に、この地の三郎兵衛が各地に広めた |
| こぬか | ぬか | 米をついた時に出る細かい粉 |
| こぬかあめ | 小糠雨 | 細かい粒の雨 |
| こねーだ | この間 | この間の訛ったもの |
| こびき | 木こり | 木挽きの意味 |
| こびり | 間食 | 「こびり ばっかくーと 太るってね」(間食ばかり 食べていると 太りますよ) |
| こびりつく | 頑固に付いた様 | 「まんまが こびりついて おちねーて」(ご飯が がっちりと付いて 落ちませんよ) |
| こぼう、こぼうさ | 小僧、小尼僧/TD> | 普通は「こぼうさ」と呼んだ、こぼうは呼び捨てに相当する |
| こまっこ | 細裂く、小さくする | 「このぜん こまっこしてくれてー」(このお金を 細かくしてください) |
| ごまんど | 護摩堂 | 護摩堂の訛ったもの |
| ごまんどいし | 護摩堂石 | 護摩堂山頂付近で採れる耐火性石材、またはナイフで削れる柔らかい石(前者とは全く異なる) |
| こも | 真菰で編んだ敷物 | 真菰(まこも)で編んだ敷物、お盆の飾りの敷物にする |
| こもす | 掻き回す | 掻き回すの訛ったもの |
| こもず | 藁屑 | 藁の葉の部分の柔らかい部分の屑 |
| こもねぇ | かまわない | 「突然 きたっけ こもねぇていーて」(突然 きたので 何も構わないでいいですよ) |
| ごろぶ | ころがる | 「野兎は 下り坂はごろんで 降りるってね」(野兎は 下り坂 は ころがって 降りる そうです) 田上の細井行廣様より |
| こわ | こけら(屋根材) | 屋材の木羽、こけら(柿、こけら落しの柿と同じ字)の意味 |
| こわい | 固い、硬い | 「このまんま こわぇなったけ ふかそぅて」(このご飯 固くなったので 蒸しましょう) |
| ごわごわ | 固い様 | 「濡れた服が凍って ごわごわしたてー」(濡れた服が凍って 硬くなりました) |
| こんげ | このように | 「こんげ たーげがん こーてもろて わーれかったねー」(このように 高いものを 買って頂いて 悪かったですね) |
| ごんごー | 五合 | 五合の訛ったもの |
| ごんごと | 急いで | 「そんげ ごんご と 歩くなて ついていがねっけ」(そんなに 急いで 歩かないで ください ついていけませんから) 田上の細井細井廣行様より |
| こんだ | 今度、次ぎ | 「こんだ 東京いこぅて」(今度は 東京ににいきましょう) |
| こんだきてねー | さよなら | 今度また来てくださいの意味、中国語の再会(サイジェン)と意味が似ている |
| こんだねー | 今日は | こんにちはの掛け声の意味 |
| こんにゃくでんまり | マンニット入りまり | 終戦後ゴムの不足のときに作られたゴムまり、水に溶ける |
| こんね | これない | 「雪が ばかいっぺー ふったけ こんねろか」(雪が たくさん 降ったので 来れなくなったのでしょうか?) |
| こんぶ | 昆布 | 昆布の鈍ったもの |
| ごんぼ | ゴボウ | ゴボウの鈍った言葉 |